amazonの「リーダーシップ」をシェアする人事戦略を解説!

leadershipマネジメント
群馬俊貴

『全ての個人が個人で稼げる時代を作りたい』をモットーに情報発信中。20歳で林家一門に弟子入りし、25歳でGReeeeNやAdoの所属事務所からスカウトされる。

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今回は、太田理加さん小西みさをさんの著書「amazonのすごいマネジメント」(発行:宝島社)の書評だヨ

「社員1人1人がリーダーシップを持って働く」でお馴染みの群馬俊貴です!

こんな人におすすめ!
  • チームで成果を出すことに苦戦している
  • 部下の目標設定が無難である
  • amazonのマネジメントについて知りたい

サクッと読めますので、ぜひ最後までご覧くださいっ!

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ベゾスが生んだamazonの企業理念

amazonの創業者であるジェフ・ベゾスさんが、創業当初から大切にしている企業理念は「お客様は常に正しい」であり、お客様の満足度を高めることを重要視していました。

現在でも、お客様ファーストの企業理念は引き継がれていて、その中でも「リーダーシップ」と「オーナーシップ」はamazonの基盤とも言うべき理念です。

amazonでは、社員1人1人がリーダーシップとオーナーシップを持って働き、自らの意思で考えて行動できる人材を求めています。

シェアドリーダーシップ

amazonでは、上下関係や役職を問わず、社員全員がリーダーとなる行動指針があり、部門ごとのプロジェクトリーダーは存在しますが、リーダーではない社員は存在しません。

amazon流リーダーの定義は、リーダーをサポートするアシスタントもリーダーシップを発揮し、お互いがリーダーをシェアするシェアドリーダーシップです。

例えば、会議の弁当を注文する際に、「今日は皆のテンションが低いな」と感じた場合に、「焼肉弁当を注文して元気になって欲しい!」といった様に、自らの意思で提案することがリーダーシップに必要となります。

amazonのリーダー像とは、社員同士であってもサポートされる側は「お客様」と見なして最高のサービスを提供し、役職を問わずお互いがリーダーをシェアし合います。

オーナーシップ

オーナーシップとは、短期的な結果を求めず長期的な視野で考えることであり、全ての物事に対して当事者意識を持って考えることです。

多くの企業では、社員を育てることに頭を悩ませている管理職が多いですが、amazonでは上司が部下の仕事に介入することは無いのです。

例えば、本書の著者である小西さんが過去に勤めていた企業では、部下が作成したプレゼンの資料を上司へ確認を求めた際に「あとは私がやっておく」と中途半端に奪ってしまいます。

部下自身が取り組んでいる仕事は、部下自身が最後までオーナーシップを持って取り組む必要があり、上司の役目は部下に関与することなく見守ることです。

amazonでは、「上司が部下の代わりに仕事をする」ことをせずに、部下自身がオーナーシップを持って働くことが成長に繋がる重要な要因だと考えています。

考察&感想

本書の目的は、amazonの様に誰もがリーダーシップを持って働くべきであり、リーダーシップの理念が無ければアマゾンジャパンはここまで成長することはありませんでした。

リーダーシップスキルを向上させるメリットは、チーム全員が経営者目線を持つことで、チーム全体のパフォーマンス能力を向上させることができます。反対にデメリットは、部下がリーダーシップを発揮した際に、快く思わない上司がいることで関係が悪化することがあります。

amazonでは、多様性(ダイバーシティ)を尊重すべく、中途採用の40歳前後のチームに20代の新人社員を入れたことがあり、会議で自分の意見が言えずにいました。

改善策として、毎週の会議で若手社員の意見を求め続けた結果、自然とオーナーシップを持って発言できるように成長することができたのです。

リーダーシップは育成できるのか?

上記の例では、多様性を尊重した結果、オーナーシップを発揮することに成功したが、果たしてリーダーシップが成長したと言えるでしょうか?

「会議で自分の意見を発表してほしい」という期待に応えることで、会議の議題について当事者意識を持って発言することはできましたが、自らの意思でサポートするリーダーシップは身に付いていないのでは無いかと感じました。

原因は明確で、40歳前後ともなれば人生経験が豊富な「人生の先輩」が多く在籍するなかで、20代の若手では経験値が圧倒的に少なく、サポートしようにも関係の悪化を防ぐリスクを保っているからです。

つまり、オーナーシップは主観的で意識を変えるだけで習得できますが、リーダーシップは客観的な要素が強いためそもそも相手がサポートしてほしくなかったら成立しないということです。

今後の課題は、年功序列型の多い日本で、サポートをしてほしくない中間管理職をいかに納得して、若手のリーダーシップを高めていく環境を作ることだと考えています。

amazonでは就活生もお客様

amazonの採用基準で面白いと感じた点は、本書で説明されてきたリーダーシップオーナーシップを最実際の採用でも重要視しているということです。

大卒などの必要最低ラインは設定されているが、それはザルにかけてふるい落とすわけではなく、あくまでも人材を絞り込むために行っているのです。

書類審査では、人事担当者が読みやすい書き手を意識した志望動機などを見てオーナーシップを評価し、面接ではアマゾンについてどれだけリサーチしてきたかなど質問力を見てリーダーシップを評価します。

一番印象的だったのは、面接官は面接の最中に、候補者が話した内容を細かくメモをとることです。

メモをとることで多くの候補者は不安になると考えて、悪いイメージを持たせないため、事前に「メモを取りますが心配しないでください」と一言伝えています。

なぜ、候補者をこんなに気遣うのかというと、「候補者=お客様」であり、アマゾンの社員である面接官もリーダーシップを持って候補者にサービスを提供しているのです。

まとめ

今回ご紹介した書籍
amazonの人事戦略!

amazonの創業者であるジェフ・ベゾスさんが最も大切している企業理念は「お客様は常に正しい」であり、お客様の満足度を高めることです。

amazonでは、社員1人1人がリーダーシップとオーナーシップを持って働いています。

  • リーダーシップ…社内であってもサポートを受ける人は「お客様」とみなして最高のサービスを提供する
  • オーナーシップ…全ての業務において当事者意識を持ち、短期的な結果ではなく長期的な視点を持って働く

amazonでは、お客様だけでなく、同じ職場で働く仲間や、採用面接の候補者など「お客様」だと見なして最高のサービスを提供する様に、社員全員がリーダーシップを持って働いています。

日常生活において身の回りの人を「お客様」だと思って接して、リーダーシップを習得してみてください!

最後までご覧いただき感謝ですっ!

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