
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」で有名の吉田松陰ってどんな人ぴヨ?

今回は、吉田松陰さんの著書(翻訳:松浦光修)「[新訳]留魂録 吉田松陰の死生観」(PHP研究所)を紹介していきます!
皆さんは吉田松陰という人物をご存知でしょうか?
吉田松陰は、幕末から明治への転換期に活躍した人物です。
9歳で藩校「明倫館」で兵学の師範に就任し、11歳のときには当時の長州藩主である毛利慶親への講義も認められるなど、非常に頭が良い人物となります。
吉田松陰で有名なのは、明治維新で活躍する数々の偉人を排出した私塾「松下村塾」です。
今回は、吉田松陰の人物像を探るべく、吉田松陰が松下村塾の同志に向けた遺言書「留魂録」をもとに説明していきます。
- 吉田松陰の四季に基づいた人生観
- 吉田松陰の倍返し
- 吉田松陰は超行動力

5分程度でサクッと読めるピヨ
吉田松陰の「留魂録」から探る人物像
吉田松陰の著書である「留魂録」とは、松下村塾の同志に向けて書いた遺言書です。
松下村塾の塾生には、伊藤博文、高杉晋作、久坂玄瑞、木戸孝允など、他にも総勢90名の同志たちが在籍していました。
留魂録を手に取り、吉田松陰の志を受け継いだ彼らが、明治維新を起こし、新たな時代を切り開くのです。
四季に基づいた人生観
吉田松陰は30歳という若さで処刑されますが怖くなかったのでしょうか?
留魂録によると、吉田松陰は四季に基づいた人生観が備わっていたため、処刑についてポジティブに受け止めているのです。
「数週間の命であるセミ」と「数千年もの命である樹木」の2つを一緒くたに考えるべきではなく、人間も1人1人の命を一緒くたに考えてはいけません。
穀物で例えた場合、春に種をまき、夏に苗を植え、秋に実を刈り、冬に蓄える。秋〜冬は収穫を喜び、酒や甘酒を村中に配って喜ばれ、収穫の終わりを悲しむ人など存在しないのです。
吉田松陰自信は、30歳で実を結び、同じ夢を持つ松下村塾の同志たちが夢を叶えてくれるのであれば喜ぶべきだと本気で思っていました。
30歳で処刑となっても、夢を達成することができるのであれば、何も悔やむことがないということなのです。
吉田松陰の倍返し
尊皇攘夷運動が活発になると、幕府も黙ってはいられずに反幕府勢力はつぎつぎに逮捕されていきます。(安政の大獄)
吉田松陰も尊皇攘夷活動を行っていた1人であったため、ついに堪忍袋の尾が「プッチーん」と切れてしまいました。

幕府め、今度こそ許さん!
そして以下のような幕府撲滅のための計画を企てていきます。
- 皇城守護策
- 水野忠央(みずのただなか)という紀州藩の家老の暗殺計画
- 長州藩総出で挙兵計画
- 京都の伏見獄舎破壊計画
- 老中 間部詮勝(まなべあきかつ)暗殺計画
- 藩主伏見要駕策
- 清末策
ただ上記の計画は全て失敗に終わってしまいました。
また、吉田松陰が処刑となるキッカケになってしまったのが、老中「間部詮勝」の暗殺計画でした。
奉行所に計画がバレたエピソードが、とても吉田松陰っぽさがでているので、興味がある方はこちらから調べてみてください。
吉田松陰の超行動力
皆さんの周りでも「○○を明日から始めよう」と決めたのにも関わらず、失敗を恐れて行動できないことは少なくないはず。
当時の松下村塾の塾生たちも、吉田松陰から見れば、「全然行動できてないよ〜」という感じだったのです。
今江戸にいる久坂玄瑞、中谷生亮(しょうすけ)、高杉晋作などの友人たちも私とは意見が違います。
私とかれらの違いはただ一つ、それは、
私はひたすら忠義のために行動しようとしているのに、彼らは「その行動を起こすことによって、どのような成果をあげられるのか」などと、そんなことばかりを考えて、結局何も行動しないところです。
本書55ページから引用
しかし、ここで終わらないのが吉田松陰先生の凄いところなのです。

ただ、人にはそれぞれ長所がありますから否定するつもりはありません。それにしても、成果をあげられそうなときにしか行動しようとしない人ばかりではないですか。
皮肉や嫌味をスパイスとして交えながら、正論を振りかざして塾生の心に火を付ける吉田松陰先生。
志を高く持って失敗を恐れず行動をすれば、夢は実現できるということなのです。
リスクを考えることは悪いことなのか?
ここまで留魂録をもとに、吉田松陰の人生観を説明してきました。
たしかに、志は高く持つべきですし、行動しなければ夢が叶うこともありません。
しかし、リスクを考えて最善の行動をするのも必要なのではないか?という疑問を持ちましたので考えていきます。
リスクを考えるデメリット
目標や夢の実現に向けて計画を立てる上で、よく言われるのはリスクマネジメントです。
どこまでのリスクを受け入れて、どこまで挑戦できるか、ギリギリのラインを攻めていくことが重要です。
しかし、吉田松陰から言わせて見れば、リスクばかりを考えていたら、行動できないということです。
例えば、体育の授業で逆上がりが苦手な方も多いですし、私自身も苦手でした。
「どうやったら逆上がりができるか?」の最善策を考えるよりも、練習を重ねればいずれ逆上がりができるようになります。
リスクを考えるデメリットは、最善の策を考えすぎてしまって、トライアンドエラーが繰り返せなくなるということです。
PDCAサイクルを回していく
ビジネス本で多く語られるのは、「PDCAサイクルを回していきましょう」という言葉です。
しかし、リスクばかりを考えて行動できなければ失敗することができません。
失敗することができないということは、改善点を見つけることができないということです。
改善点を見つけることができないということは、PDCAサイクルを回せずに、永遠に目標達成することができなくなるということになります。
闇雲に行動することは確かによくありませんが、リスクを考えすぎて行動できないということは、永遠に前へ進むことができないことに等しいのです。
結局リスクは取るべきなのか?
リスクは考えるべきですが、行動ありきのリスクマネジメントが大切です。
行動することを前提として、適正なリスクを考えることができれば、自分がコントロールできる範囲で行動することができて、大失敗を防ぐことができます。
吉田松陰も、適正なリスクを取っていれば、計画はバレても処刑まで至らなかった可能性もあります。
大切なのは、行動を前提として、どこまでなら安全に行動できるかを考えて、適正なリスクを取りながら小さな失敗を積み上げていくことだと感じました。
留魂録を教訓に失敗を改善していこう!
誰しも失敗が怖くて行動に移せないときもあるかと思います。
「失敗したくない」「立ち直れないんじゃないか」失敗の先に何が待ち受けているかわからないからこそ怖いものです。
私自身、過去に落語家への弟子入り、独学でシンガーソングライターなど、数々の無謀な挑戦をしてきましたが、やはり失敗が怖かった気がします。
しかし、過去を振り返ると、失敗したからこそ今があり、失敗したときの経験は二度とできない行動だったと強く実感しています。
失敗が怖いときには、吉田松陰の人生観を思い出して、志を強く持って行動しながら失敗を積み上げてみてください。
まとめ
吉田松陰の人生観と、行動すること前提でリスクをとることの大切さを説明してきました。
今回の要点をまとめると、
- 吉田松陰は志があったからこそ行動できた
- 行動すること前提でリスクをとることが重要
- 志を高く持って行動すれば夢は実現できる
以上の3点を仕事やプライベートで心がけてみてください。
松下村塾の塾生になった気分で「留魂録」を読み、行動派のスペシャリストを目指してみてはいかがでしょうか。

最後までご覧いただき感謝です!
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