
ミーティングが盛り上がらなくて悩んでない?
- 意味のない会議でアイデアが生まれない
- 会議で発言できない空気が流れている
- チームをもっと盛り上げたい

今回は、安斎勇樹さんの著書「問いかけの作法-チームの魅力と才能を引き出す技術-」(発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン)
- 意見がでない会議で悩んでいるリーダー
- 会議で発言できなくて悩んでいる
- チームメンバーの個性をもっと活かしたい

3分程度でサクッと読めるので、ぜひ最後までご覧ください!
「問いかけ」の基本ルールと作法
多くのリーダーは、チームに対して期待していると同時に失望していて、例えば、「何か意見や質問はあるか?」という言葉に対して、「特にありません。賛成です。」などといったように孤軍奮闘の悪循環が起きています。
孤軍奮闘の悪循環とは、「期待を込めて部下に求める→部下へ直接的に指示する→部下が受け身の態度→変わらない現状→部下へ直接的な指示をする」といった悪循環に陥ってしまっています。
この悪循環から抜け出すためには、周囲への「問いかけ」を実践することです。
「問いかけ」4つの基本ルール
- 個性とこだわりを引き出す
- 考えるキッカケを作る
- 答えたくなる仕組み作り
- 発想をほぐして意外な発想を見つける
まずは、ミーティングで部下それぞれに好奇心を持ち、どうしてそう思うか追求していきます。
悪い例は、ミスをミーティングで非難したり、軽く意見を受け流したりなど、「ミーティングで何を話しても意味がない」と思わせてはいけません。
①を実行してチームの関係性が良好になったら、②で様子を見ながら具体的な質問を投げかけていきます。
③では、あえてボツネタから意見させるなど、発言することのプレッシャーを下げていくことで発言しやすい環境を作ります。
④では、流行りのビジネス用語の口癖などに着目して、違う言葉に変換して発想をほぐすことが大切です。例えば、「利便性」という言葉を多様している場合、「不便」という言葉に変換するイメージです。
4つのルールを実践するだけで、皆が意見するワークショップ型のチームに変化させることができます。
「問いかけ」3つの作法
- 見立てる…メンバーの「こだわり」や「とらわれ」を見つける
- 組み立てる…目的と未来を軸に質問を事前に準備しておく
- 投げかける…開始5分の間にメンバーの注意を引き付ける
それではバンドのリーダーとしてミーティングを行う場合を説明していきます。
見立てるでは、メンバーの価値観から音楽の方向性やこだわりを探ります。例えばパンクロックバンドを結成したとしても、メロコアがやりたいのか青春パンクがやりたいのか、それともポップよりのパンクがやりたいのかを見つけます。
組み立てるでは、メンバーが目指す音楽の方向性の解像度を上げるための質問を準備します。メンバーが持っている音楽に対しての「当たり前」を理解して、「どうして青春パンクに興味を持ったのか?好きなアーティストは誰か?」など具体的な質問を準備しておきます。
投げかけるでは、ミーティングの開始時に予告をして身を引き締めさせなければなりません。「今日は好きなアーティストをそれぞれ発表してもらいます」といったように、開始5分の間に少し緊張感を持たせて身を引き締めさせることが大切です。
見立てる、組み立てる、投げかけるの3つの作法を繰り返し行うことで、チームは良い方向へと変化します。
考察&感想
本書の目的は、テームのポテンシャルを最大限に発揮する「問いかけ」の方法と作法を学ぶことであり、チーム全体で「問いかけ」を共有することでチームに変化を生み出します。
実際に読んだ結果、チームを変化させるためには、従来の固定された価値観であるファクトリー型から、メンバーそれぞれが主体性を持つワークショップ型になることが重要です。
メンバーの価値観が違う場合は?
本書では、上から下へ指示するファクトリー型から、メンバー全員が主体性を持って意見し合うワークショップ型がチームに変化をもたらすと説明されていました。
もしも、チームメンバーの価値観が極端にズレていた場合はどうでしょうか?
バンドで例えた場合、ノリで結成したメタルバンドのメンバーに、「激しめなロックバンド」という価値観のメンバーがいた場合、わずかながらズレが生じます。
一昔前では、パンク好きならパンク好き、ラップならラップ好きと、それぞれ好きなジャンルごとにバンドやグループの募集がされてきました。
しかし、次のような構成だとどうでしょうか。ロック思考のボーカル、ポップ思考のギター、ラップ思考のベース、R&B思考のドラム、これに加えてダンサーや大道芸人など、様々なジャンルのメンバーがいたらチームの変化は加速します。
今後の課題として、チームが変化するためには、それぞれ違った価値観を持ったメンバーをすり合わせる力を持ったリーダーの役割が重要です。
「問いかけ」だけで会議が変わる!
「問いかけ」を変えるだけでチームを変える方法が学べる書籍であり、現在ミーティングに悩まされているリーダーにおすすめです。
本書では、具体例や3つの問いかけの作法についても、もっと詳しく説明されているため、本書を読むことで、ミーティングを良い空気にする方法が詳しく学べます。
誰も発言しないお通夜ミーティングに悩まされているリーダーはもちろん、会議で発言しにくい社員、複数人で集まって話すときに意見できない社会人の方々にぜひともおすすめできる一冊です。
マネジメントというよりは、ミーティングに特化した書籍のため、「マネジメントについて学びたい」という方におすすめの書籍になります。
まとめ
「問いかけ」の4つのルールと3つの作法を学ぶことで、お通夜ミーティングを解消することができます。
- 個性を引き出す
- 考えるキッカケを作る
- 答えたくなる仕組みを作る
- 意外な発見を生む
以上の4つのルールを実践、またはメンバーで共有した上で、「見立てる・組み立てる・投げかける」3つの作法を実践することが大切です。
現在、上から下へと伝達するだけのファクトリー型によりチームが凝り固まっていることに悩んでいる方々、ぜひ本書を読んで「問いかけ」を共有して皆で意見し合うチームに変化させてみてください!

最後までご覧いただき感謝です!
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