広告の設計図「クリエイティブ・ブリーフ」とは?意味と事例を解説!

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群馬俊貴

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今回は、原田曜平さんの著書「それ、なんで流行ってるの?」(発行:ディズカヴァー・トゥエンティワン)で解決していきます!

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3分程度でサクッと読めるので、ぜひ最後までご覧ください!

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「クリエイティブ・ブリーフ」は広告の設計図

ヒット商品を作り出すために必要なことは、お客様のインサイト(お客様が気がついていないニーズ)を理解することが大切です。

広告業界においてのインサイトは、ブランド生活者に関する新しい見方です。例えば、ブランド=化粧水、生活者=男子大学生の場合「男子大学生だって肌のケアをしたい」という新しいインサイトを見つける必要があります。

この様に、新しくヒット商品を作るためには、お客様のインサイトを把握することが大切であり、インサイトを知るためには「クリエイティブ・ブリーフ」というシートを作ることが重要です。

モノを売るための設計図

クリエイティブ・ブリーフとは、モノを売るための設計図であり、「誰に売りたい商品なのか?」「そもそもどんな商品なのか?」を考えて、ターゲットを明確にして広告を作るための土台です。

テレビCM、ネット動画広告、電車のつり革など、どんな広告の媒体でも軸が必要であり、ターゲットやイメージが一貫していないと、商品の魅力を伝えることができません。

クリエイティブ・ブリーフは、モノを売る際の基本方針が書かれていて、広告を発信していく過程で迷ったら原点に戻るためのシートでもあり、モノを売るための設計図です。

5つの要素で構成されるシート

クリエイティブ・ブリーフは、広告の目的ターゲットターゲット・インサイトプロポジショントーン・オブ・ボイスの5つの要素で構成されるシートです。

  • 広告の目的…広告で果たすべき役割
  • ターゲット…誰に向けた広告なのか
  • ターゲット・インサイト…消費者が気付いてないニーズ
  • プロポジション…伝える内容や主張
  • トーン・オブ・ボイス…どの様に伝えるか

上記の5つの要素を1枚のシートにまとめることでターゲットが明確になり、このシートがないのは設計図がない家に等しく、シートが作れないなら上手く行かないくらい重要なシートになります。

収束発散モデル

クリエイティブ・ブリーフで基本方針を凝縮させて、広告表現の起点が1ヶ所にまとまり、あらゆる媒体で拡散させることを収束発散モデルといいます。

収束とは、クリエイティブ・ブリーフを作成することにより、エッセンスが小さく凝縮されます。基本のルールの起点を軸に、あらゆるクリエイティブを開発して拡散することができるのです。

クリエイティブ・ブリーフの存在とは、クリエイティブの開発を進めるための起点を1ヶ所に集中させるためのものであり、軸の幅が広がるのを防ぐ効果があります。

消臭力ミゲルくんのCMの事例

本書では、ヒット商品を生み出すためにはお客様のインサイトを知った上で、クリエイティブ・ブリーフという1枚のシートにまとめる重要性が説明されています。

本書では、既存のテレビCMから自分なりにクリエイティブ・ブリーフを考えることが推奨されていて、今回は2011年に放映された「消臭力CMのミゲルくん」の事例を自分なりに考えていきます。

広告の目的

消臭力のコンセプトは、消臭剤や芳香剤を通して「世の中の空気を変える」ことで人々に喜んでもらうことです。

東日本大震災後はAC以外のCMは不謹慎というイメージがありましたが、CMを通して暗い空気を明るくしたいという思いが広告の果たすべき目的だと考えました。

ターゲット

ターゲットは、なんと言っても震災後の暗い空気の影響により「不安に包まれている人」です。

当時は、ほとんどのCMがACに切り替わるほど緊急事態となり、世の中の人々の多くが、不安を抱えていました。

ターゲット・インサイト

お客様が気付いていないニーズとして、「悲しみながらも前を向いて歩いていきたい」という気持ちがあるのではないかと考えました。

何故なら、そもそも楽しく笑うことはいけないことではなく、全員が人として笑いたいと潜在的に思っていると感じたからです。

プロポジション

人々に笑って欲しい思いを伝えるための内容として、少年が元気いっぱいに歌い上げるCMである必要があります。

主な主張としては、外国の少年ミゲルくんが外国の町並みをバックに元気いっぱい歌い上げることで、元気の無い人々に元気を分けあたえることができるのではないかと思ったのです。

トーン・オブ・ボイス

撮影にあたり、「なぜ日本人の子役を起用しなかったのか?」というと、我々と距離が近しい日本人の子役を起用すると「あざとさ」や「わざとらしさ」がでてしまう恐れがあるからです。

また、津波を連想させないためにカメラを斜め上から撮影せずに、真正面から撮影するようにも配慮されています。

まとめ

今回ご紹介した書籍
ヒット商品が作れる!

モノを売るために必要なのは、お客様の気付いていないニーズであるインサイトを理解して、クリエイティブ・ブリーフという1枚のシートで基本方針を固めることです。

今回の内容をまとめると、

  • ヒット商品はインサイトから生まれる
  • クリエイティブ・ブリーフは設計図
  • ターゲットを絞り込む重要性

以上の3点を仕事や日常生活に落とし込んでみてください。

最後までご覧いただき、感謝です!

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