今回は鹿毛康司さんの著書「心が分かるとモノが売れる(日経BP)」の書評だヨ
「一流の消費者を目指すことで本当に売れる商品が作れる」でお馴染みの群馬俊貴です!
詳しく知りたい方は、最後までサクッと読めますので是非ご覧くださいっ!
売れる営業マンは「一流の消費者」
お客様の気持ちを理解する一番の近道は、自分自身が「一流の消費者」を目指すことです。
今回は当書の中でも、一流の消費者に必要な3つの手順と、著者である鹿毛康司さんが手掛けたエステーの商品ムシューダのプロモーション戦略について解説していきます。
「一流の消費者」3つの手順
- 自分の行動を観察
- 感情・意識を発見
- 心のフタを開ける
手順1「自分自身の行動を観察」とは、感情や意識を一旦リセットして、事実のみを集めることです。例えば、始めてディズニーランドに行った時、どんな道順、アトラクションに乗った順番、レストランで注文したもの、また何故そのような行動したのか、自分の直近の24時間以内の行動を700文字くらいで表すことが必要です。
手順2「感情・意識を発見」とは、イラッとしたことなど認識や説明ができても、何故イラッとしたのか本質まで理解することです。。例えば、「お店の接客態度が悪いから」というのは表面上の理由であり、「笑顔が無いから無愛想」が本質であり、もっと掘り下げると「店員さんは笑顔であるべき」という深層心理に辿り着きます。
手順3「心のフタを開ける」とは、自分自身でも気付け無いインサイトにアクセスするには、日頃からトレーニングが必要です。例えば、スタバに行くインサイトを考えた時に、一番表面的な理由は「お洒落だから」ですが、心のフタを開けると「努力できない自分に悲観的だけど出来る人だと思われたい」のが心理であり、それを受け止めてくれる存在がスターバックスということです。
上記3つの手順は、日頃から実践することが可能ですので、是非ともチャレンジして深層心理を理解するトレーニングをしてみてください。
ムシューダ=お父さん
鹿毛康司さんが担当した商品の中に「匂いがつかないムシューダ♪」というセリフで有名なムシューダがあります。
ムシューダの開発当初、本来の存在意義は虫食いの大変さや防虫剤の意義を追求していました。
エステーの社員がフマキラーの研究所を訪れた際に、世界中の虫やゴキブリに対して、害が無いと分かっていても全員つい後ずさりしてしまったとのこと。
著者自身も、自宅で虫が出ると子供から「お父さん助けて」と助けを求められることを参考にして、ムシューダ=お父さんというのアイデアが閃きました。
ムシューダのCM「そこにいる編」では、タレントの高橋愛さんが、クローゼットから3メートルほど離れて虫を退治することから、「虫嫌いな人でも離れたところから退治できる」というメッセージがあります。
考察&感想
初体験に隠されたヒント
人間という生き物は、当書でも書かれている通り、自分自身の固定観念によって物事を決めつけてしまいます。
固定観念が全く無い状態の「初体験」こそが、消費者であるお客様の気持ちです。
例えば、ディズニーランドに行って1回目こそ目新しさがありますが、複数回行くにつれて新しい発見が無くなり、お客様の本当の気持ちは分からなくなります。
消えてしまったお客様の感情や意識である消費者思考を、上記で説明してきた3つの手順で肉付けしていかなければなりません。
文章に慣れていないと読みづらい
当本を読んだ感想としては、正直なところ文章に慣れていない方からすると「読みづらい」という印象でした。
本の内容が素晴らしく集中して読み進められる箇所もあれば、説明が多くて頭が混乱してしまう箇所もありますので、普段から読書していて活字に慣れている方は問題なく読むことができます。
この本を読むことで、お客様の気持ちだけでなく「相手の立場で物事を考える」ことが得意になり、日常生活の人間関係において悩んでいる方に是非おすすめの1冊です。
まとめ
一流の営業マンやプロモーターがお客様の心理を理解するためには、自分自身が「一流の消費者」を目指すことが必要です。
一流の消費者を目指すための3手順は以下の通りです。
- 自分の行動を観察
- 感情・意識を発見
- 心のフタを開ける
上記の手順を繰り返しトレーニングすることで、お客様の深層心理であるインサイトにアクセスすることが得意になります。
感想としては、文章が慣れていないと読みづらい印象を受けましたが、書いてある内容は素晴らしく今後の人生が変わり得る可能性すら秘めているおすすめの本です。
お客様の気持ちを理解したい営業マンや、日常生活の人間関係に悩んでいる方は、ぜひ手にとって読んでみてください。
最後までご覧いただき感謝ですっ!
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