今回は、木村尚義さんの著書「天才たちの思考法(総合法令出版)」の書評だヨ
「ラテラルシンキングと3つの考え方でアイデアは無限大」でお馴染みの群馬俊貴です!
もっと詳しく知りたい方は、サクッと読めますのでぜひ最後までご覧くださいっ!
ラテラルシンキングは「垂直思考」
ラテラルシンキングとロジカルシンキングの違いは、垂直に考えるか、水平に考えるかの違いです。
- ロジカルシンキング…物事を1つの側面から垂直に掘り下げる
- ラテラルシンキング…物事を様々な視点から水平に広げる
ロウソク問題
心理学者のカール・ドゥンガーさんは、「ロウソク・画鋲・マッチ」が入った箱を被験者に渡して、コルク製の壁にロウソクを立てる実験を行いました。
多くの被験者は、ロジカルシンキングの思考法で、画鋲でロウソクを付けようとしたり、ロウを溶かして壁に付けようとしますが上手くいきません。
少数の被験者は、ラテラルシンキングの思考法により、箱を画鋲で固定することでキャンドルスタンドとして使用して、箱の上にロウソクを立てることができました。
この様に、ラテラルシンキングとは、1つの物事に対して多角的な視点が必要になります。
必要な3つの力
ラテラルシンキングの思考法を習得するために必要な3つの力は以下の通りです。
- 前提を疑う
- 抽象化
- セレンディピティ
前提を疑うとは、例えば「おにぎりは三角形である」という前提を疑う方法で、「違う形はないかな?」「握らなくてもいいんじゃないかな?」と考えて誕生したのがオニギラズです。
抽象化とは、「おにぎりは握るモノ」といった様に物事の本質を捉える方法で、「寿司、ペットボトル、電車のつり革」などアイデアを広げます。
セレンディピティとは、目の前の景色や出来事を結び付ける方法で、例えば散歩中にマクドナルの看板を発見しおにぎりと結び付けることによりライスバーガーというアイデアが見つかります。
考察
ラテラルシンキングとロジカルシンキング、「どっちが1つを選べってこと?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、両方を使いこなす力が大切になると考えています。
ポイントは以下の2つになります。
- 0→1はラテラルで探す
- ラテラルとロジカルは交互に使う
0→1はラテラルで探す
全く0の状態からアイデアを考える場合には、物事を広く浅くラテラルシンキングで水平に、アイデアを広げていく必要があります。
1→2、1→3、1→50くらいまでは、いくつかピックアップしたアイデアについて、ロジカルシンキングで垂直に深く掘り下げていくことで、1つのアイデアを拡大することができます。
50→100以上にアイデアを拡大させるには、ロジカルシンキングで掘り下げた縦の軸に対して、ラテラルシンキングで水平に広げていくのです。
この様に、ラテラルシンキングは横軸、ロジカルシンキングは縦軸しか広がらない特性を持っています。
交互に使いこなす力
アイデアや事業を拡大させるには、ラテラル→ロジカル→ラテラルという様に、シーンによって交互に使い分けることが重要です。
何故なら、ラテラルシンキングは横軸しか広げられない特性を持ち、縦軸を広げて仕組み化や効率化を追求するには不向きとなります。
ラテラルシンキングで広げたアイデアを、ロジカルシンキングで仕組み化と効率化し、ラテラルシンキングでさらなる拡大を目指すことが重要です。
まとめ
本書は、ラテラルシンキングとロジカルシンキングについて、簡単に分かりやすく学ぶことができるので、「アイデアを膨らませたい」「効率よく仕事がしたい」という方々におすすめの本です。
不満点は、半分以降ではクイズ殆どがクイズ形式でお送りされているため、単調になって飽きてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、実際に使える場面と共にクイズが出題されるのでパラパラと読み進めることができます。
仕事に活かしたい会社員、アイデアを考えたい起業家など、社会人に読んでほしい1冊になりますので、是非とも手にとって見てみてください。
最後までご覧いただき感謝です!
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