【雇用形態】短時間労働と副業「テイラーワーカー」で未来的な働き方

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群馬俊貴

『全ての個人が個人で稼げる時代を作りたい』をモットーに情報発信中。20歳で林家一門に弟子入りし、25歳でGReeeeNやAdoの所属事務所からスカウトされる。

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今回は「30代の働く地図」(岩波書店)の書評だヨ

「短時間労働とスケジュール管理で柔軟性のあるテイラーワーカーで働こう」でお馴染みの群馬俊貴です!

こんな人におすすめ!
  • 将来について漠然と悩む社会人や学生
  • 30歳からの人生設計に不安がある
  • 現在の会社で働き続けていいのか

起業や副業「働き方」で悩む社会人が読むべきおすすめ書籍10選

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「ちゃんとやっているか?」

久しぶりに親戚の叔父さんや叔母さんと会った時に、「ちゃんとやっているか?」と質問される方も多いですが、「ちゃんとやっているか?」=「正社員として安定な収入を得ているか?」という略です。

昭和世代の日本は、企業が成長していく時代背景から、有名な大学を卒業して大手企業に入るのがエリートの象徴だったため、現代の令和においても同じベクトルで評価してしまいます。

無名の中小企業やベンチャー企業、フリーランスはもってのほか、パートやアルバイトなどちゃんと働いているうちに入らないのが「ちゃんとやっているか?」のズレです。

雇用形態に関する調査データ

2017に人材サービス産業協議会が20代〜50代をターゲットに行ったアンケート調査で、「正社員として働きたいという人が望んでいる雇用契約の条件」を調べたデータがあります。

調査結果
  • 終身雇用かつフルタイムで働いて異動や転勤の可能性あり…48%
  • 終身雇用かつフルタイムで働いて異動や転勤の可能性なし…80.2%

上記の調査結果から、半数以上が従来の正社員としての働き方に疑問を感じている一方で、勤務地限定で部署異動がない限定正社員の割合は8割以上の人が望んでいることが分かりました。

正社員希望が多数だけど非正規

殆どの人が正社員として働きたいと思っているけど、正社員の働き方に納得がいかないため、仕方なく非正規のパートやアルバイト、派遣の雇用形態で働いています。

当書では、柔軟性のある働き方である「テイラーワーカー」が、上記のような正社員になりたいけど条件が受け入れられない人におすすめの働き方として定着するのではないか、ということが書かれています。

海外ではウーバータクシー、日本でもウーバーイーツなどのフードデリバリーが普及していることから、将来は好きな時に好きなだけ働いて復数の仕事を掛け持ちするギグワーカーが多くなると感じています。

テイラーワーカーの定義

従来の正社員としての働き方といえば、朝8時に出社して残業が長引き帰宅は夜遅く、また部署異動や転勤には従うしかありませんでした。

一方で、現代の働き方はというと、フレックスタイム、短時間正社員、在宅ワーク、本業+副業など、多様化していて、働き方に柔軟性を加えることで売上増に繋がり企業側にとってもメリットになります。

企業側のメリット
  • 生産性の向上に期待できる
  • 仕事の効率化による人件費削減
  • 在宅などの働き方を希望する人材の確保

テイラーワーカーとは、フレックスタイム制や在宅ワークがさらに進化した、自分が希望する働き方でストレスフリーに働く未来的な働き方です。

マスとパレス「働き方の実験」

「労働者の全員が柔軟性のある働き方を望んでいるの?」という疑問を解明すべく、アメリカの経済学者であるアレクサンダー・マスアマンダ・パレスが「柔軟性のある働き方は魅力的ではない」ことをとある実験で証明しました。

コールセンターと協力して以下のような求人広告を使い、7000人の応募者が「どの様な働き方を望んでいるか」の実験を行いました。

  • 電話インタビューの仕事
  • セールスなし
  • 時給16ドル
  • 基本的なPCスキルがある
  • コミュニケーション能力が高い
  • 協調性を持って働くことができる

実験内容

被験者が応募してから一律に表示される画面は「月曜日から金曜日の週5日間、9時〜17時までの週40時間勤務」であり、その後に以下の4つがランダムに表示されます。

  • 週40時間勤務でスケジュール選択可(フレックスタイム制)
  • 最大40時間まで勤務時間の調整が可能(短時間正社員)
  • 週40時間勤務で在宅勤務可(リモートワーク)
  • 週40時間勤務でシフト制、夜勤、土日出勤の可能性あり(従来の正社員)

4つ目だけは選びたくないですね…。

実験結果:週40時間が限界

フレックスタイム制を選択した被験者は、時給14ドルでも受け入れる一方で、フレックスタイム制と短時間正社員を選択した被験者は少ない時給カットも受け入れない側面もありました。

在宅勤務を選択した被験者は、8%もの少ない時給でも受け入れる人が多く、子供や介護をしなければいけない被験者が大多数で、在宅ワークは魅力的な働き方であることがわかります。

従来の正社員の働き方を選択した被験者は、20%もの時給を上乗せしても絶対に働きたくない人が多く、従来の働き方は多くの労働者から嫌われているということが分かりました。

実験で分かったこと…多くの労働者は9時〜17時のフルタイムを希望しているけど、週40時間以上の無駄な労働はしたくない「正社員になりたいけど正社員の働き方が理解できない」という労働者が多い

まとめ

今回ご紹介した書籍
自分を見直す

アメリカではウーバータクシー、日本でもウーバーイーツなど業務委託の働き方が普及していて、これらの働き方に共通するのは「自分の好きな時に働ける」という点です。

フレックスタイム、短時間正社員、在宅ワーク、どれも柔軟性のある働き方に感じますが、労働時間のイニシアティブを握っているのは企業であり、好きな時間に好きなだけ働くことはできません。

今回ご紹介した「30代の働く地図」では、働き方の基本から夫婦の在り方など、様々な参考文献を元に悩みを解消してくれます。

30代は人生の分岐点、現在の働き方に満足できていない方であったり、将来について漠然とした不安がある方は、是非とも当本を手にとって自分と向き合って「未来の地図」を完成させてみてください。

最後までご覧いただき感謝です!

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