【体験談】落語家の前座名は気分で決まる?!

体験記
群馬俊貴

『全ての個人が個人で稼げる時代を作りたい』をモットーに情報発信中。20歳で林家一門に弟子入りし、25歳でGReeeeNやAdoの所属事務所からスカウトされる。

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「前座名は面白くてナンボ」でお馴染みの群馬俊貴です!

今回のテーマは「落語家の前座名は気分で決まる」だヨ

皆さんは落語家の前座名がどうやって決まるのかご存知でしょうか。

落語家として入門した一門の師匠が、前座名を決めるのですが、前座名にはユニークな芸名である場合が多いです。それは、師匠の気分次第で芸名が決まってしまうため、弟子本人の容姿などから判断して、言ってしまえば適当に命名してしまうことが大半です。

では、落語家の前座名は師匠の気分で決まってしまうものなのかどうか、私が実際に落語家へ弟子入りした体験を踏まえて、記事として書いていきます。

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落語家の前座名は師匠の気分で決まる

芸名というと、落語家として活動する上で大切なんじゃないの?

という意見もあるとは思いますが、厳しい縦社会の世界特有の暗黙のルールがあります。前座の芸名である前座名は、適当な名前でいいという風潮です。

前座から二つ目へ、二つ目から真打へ階級が上がるにつれて芸名も変わっていくので、前座名は基本的になんでも良いというのが落語会では常識の暗黙のルールとなっています。芸名が移り行く様はまるで出世魚の様ですね。

前座名と言っても活動する上で重要ではないの?

前座名だから適当というのでは筋は通らないし理にもかなってませんので納得できないと思います。

しかし、師匠の気分で決まってしまう前座名にも、意外としっかりとした理由が隠されています。

落語家の前座名が適当である理由

上記でも少し説明しましたが、前座名は師匠の気分次第で適当に命名されてユニークである場合が多く、師匠の個性が現れると言っても過言ではありません。

実際に存在こそしていませんが、前座名の例を挙げると「おむすび」「でんきゅう」と言った様な容姿や風貌がそのまま芸名になっているケースが多いです。

私が実際に弟子入りした時には、やはり見た目から連想される芸名をいただきました。

私の場合は、入門と同時に丸坊主になったため、丸坊主から連想される芸名になりました。今では良い思い出ですし、当時はかなりショックを受けたのを覚えています。

この経験からも、落語家の前座名というものは師匠の気分次第で適当にきまってしまう場合もあるということになります。

芸名に関する面白いエピソード

私が入門した時に体験したエピソードとして、面白いエピソードがあります。

なんと私は、入門した時に2回も芸名をいただいていて、1回目に芸名を頂いてから一週間後くらいに、もう一度命名されるという変わった体験をしています。

1回目に芸名をいただいたときは、私も気に入っていた芸名で愛着があったのと同時に落語家の弟子としての人生にワクワクしていました。

しかし、当時は専門学校にも在籍中であったために、芸名を自慢げに言いふらしたのは懐かしい記憶です。そのくらいに、嬉しかったのを覚えていますし、未知なる世界への一歩としての芸名に感激していたのは間違いありません。

そんな気持ちもどこ吹く風、事件は突然にやってきました。

2回目の芸名でのショック

通い弟子として、専門学校の生活に明け暮れていた私は帰宅後に1本の着信に気がつきました。

慌てて折り返し連絡してみると、「土曜日は楽しみにしてくれ」とのこと。

群馬俊貴
群馬俊貴

もしもし、お電話出ることが出来ずに申し訳ございませんでした。
ご用件、お聞かせ願います。

師匠
師匠

土曜日は楽しみにしててくれ!

群馬俊貴
群馬俊貴

は、はい。
かしこまりました、、、。

私は、不安な気持ちを抑えながら恐る恐る師匠宅へ向かいました。師匠宅へ着くと、いつものように師匠へ茶を入れたり、掃除などの雑用をこなした後、師匠に呼ばれてリビングの食卓は着席しました。そこで、電話の件について師匠が言いました。

師匠
師匠

お前にぴったりの芸名を用意してやったぞ!

群馬俊貴
群馬俊貴

師匠、芸名はもう頂いておりますが!
(もう家族にも友達にも言いふらしちゃったし、やべー!)

私は、意味がわからずキョトンときていました。何故なら、既に1回目にいただいた芸名があり、家族や友達にも言いふらしていたからです。2回目の芸名は、俗に言う超ユニークなTHE前座名の様な芸名でした。例えると、某国民的アニメのキャラクターをオマージュした芸名でした。

意外にも師匠達のウケは抜群!

2回目の芸名がついてからというもの、師匠の付き添いで行くところ行くところ、他の出演者である師匠方から芸名でイジられたり、ウケは抜群で直ぐに名前を覚えていただきました。

おそらく師匠は、このように師匠達など先輩方からのウケが良い様に、わざとユニークな芸名を付けてくれたのだと思いました。

当時の私はそんな有り難さも分からず、せっかく師匠からいただいた芸名に対して、ただただ恥ずかしい気持ちで一杯でした。1回目の芸名が気に入っていただけに、ショックが大きかったのです。

落語家にとって、師匠や先輩方から名前を覚えてもらうというのは、落語や着物の畳み方を覚える以上に大切な事で、落語の世界で生き残るためにはとても重要なことだと思います。

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落語家の前座名は「覚えやすい」に限る!

落語家の前座名は、師匠や先輩方から名前を覚えてもらうのに最適なツールであり、なによ何よりお客様からも覚えてもらいやすいというメリットがあります。

お客さんあっての客商売だからこそ、名前を覚えてもらうというのは必須であり、覚えてもらわなければ商売として成立しません。そのため、演者の名前というのは非常に重要であり、多少のユーモアは必要でインパクトがなければいけません。

師匠の気分次第でコロコロ芸名が変わってしまうこともあるかもしれませんが、そんな時は師匠を信じて芸名を受け入れる事が大切です。

落語家に限らず、覚えやすい芸名は必ずメリットになるので、自信を持って活動していきましょう!

群馬俊貴
群馬俊貴

最後までご覧いただき感謝です!

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